予算作成はExcelでやる常識から
予算会計システムでやる常識へ

経理、公認会計士・税理士そして創業社長の道を歩んできた。
「どうしたら経理・会計専門家・経営者を結ぶ信頼のトライアングルが生まれるか」をずっと考えてきた。
まず、会計人が作業から経営判断へシフトすべきと考えた。
アプローチの方法としては、ゴールである出口(開示)から考えようと思った。

1.日本初の開示書類自動作成システム

訂正を防止するための法定開示書類の組替・計算・転記・照合を自動化する、日本初の開示書類自動作成システム(特許取得)を開発し、2000年にリリースした。
2013年に宝印刷グループ(現在のTAKARA&COMPANY【東証プライム】)に入り、後継機のWizLaboシリーズを共同開発し、導入実績は1,400社を超える。2000年リリース時の「開示書類をExcel・Wordで作成する常識」から「開示書類システムで作成する新たな常識」へパラダイムシフトした。

2.上場会社_企業価値の見える化

投資家は「企業価値の向上」を求めている。
企業価値とは将来フリー・キャッシュ・フロー(以下「FCF」)の割引現在価値である。
分母の割引率を資本コストと呼ぶ。
企業価値を上げる方法は2つある。

  1. 将来FCFを最大化する
  2. 将来FCFの信頼性を高めて資本コストを下げる

まず、上場会社が最優先でやるべきことは「自社の企業価値を正確に測定すること」である。
自社の企業価値から有利子負債を控除した株主価値と時価総額を比較し、市場が過小評価していることを投資家に積極的にアピールすべきである。

3.非上場会社_企業価値の見える化

企業価値の向上は非上場会社においても必要になる。 例えば、B/S純資産はゼロだが、企業価値520百万円-有利子負債20百万円=株主価値500百万円となり、数億円の第三者割当増資や長期借入か可能になる事例がある。
創業者個人についても、企業価値が上がればM&A等での株式譲渡益が飛躍的に大きくなる。
所得税・住民税は分離課税の20%になるので、80%が手元資金として残る。
通常の役員報酬等は総合課税で最高税率が55%になるので、手元資金が大きく変わる。
また、後継者への経営承継にあたっては「目標に向かって社員を動かす」経営の仕組みである「予算制度」が必須となる。

4.企業価値を向上させる経営とは

企業価値は将来FCFの割引現在価値なので、FCFのPDCAが不可欠になる。すなわちC/F予算制度が必須になる。
C/F予算制度とは、C/Fを目標として全社員がキャッシュを増やす行動をするようにマネジメントして、増えたキャッシュを成長分野やESG分野へ投資し、そのリターンを社員や株主に還元する予算制度をいう。

5.予算会計と予算会計システムの関係

PDCAのPlanの計画(着地予想含む)には会計学のような学問がなく、ExcelでP/L科目別の予算を単式簿記型で集計している。最も重要な経営プロセスがDX化されていない。
正確な月次予算C/Fを作成するためには、正確な月次予算B/Sの作成が必要になる。
従って「予算も複式簿記に基づく会計構造」にすることが不可欠になる。
すなわち「予算会計」が必要になる。
また、CO2削減量等の非会計数値も仕訳対象に加えるべきである。
このように会計システムを予算作成・着地予想へ拡張し、非会計数値の領域にまで拡張したシステムが「予算会計システム」である。広範囲の特許を取得している。

6.予算会計と会計人

会計人としての制度会計の次のキャリアは「予算会計=C/F予算制度構築」と考えている。
その仕組み化のツールが予算会計システム「予算会計エクスプレス」(特許取得)である。
我々は全力で会計人を支援します。
会計人の皆さんと一緒に「予算作成はExcelでやる常識」から「予算会計システムでやる常識」へ、皆さんと一緒にパラダイムシフトさせていきたい。

株式会社スリー・シー・コンサルティング
代表取締役 児玉 厚